枯節や荒節ってなに?

なまり節、荒節、裸節、枯節、本枯節、、、
これらはすべて鰹節の一種であり、作られる過程に応じて呼び方が変わっていきます。
それぞれ異なった特徴があり、料理に合わせて使い分けをします。
ここでは、かつお節の種類とその違いについてご紹介します。

なまり節
なまり節
捌いたカツオを釜で煮て、風にさらして身を引き締めたものが「なまり節」です。
乾燥や熟成を行う前の段階のため、鰹本来の力強い風味をしっかりと感じられます。
市販されているなまり節はたいてい一度だけ燻してあります。
水分を多く含み柔らかいため扱いやすく、ほぐしたりスライスして和え物やサラダなどに使えます。

荒節
荒節(あらぶし)
なまり節を燻して乾燥させたものが「荒節」です。
くり返し燻すことで水分が抜け、旨みが凝集されていきます。
表面が黒いタール(くん煙成分)に覆われており、鰹節の肉質的な甘い香りとスモークの香りが特徴です。
お味噌汁や煮物など、力強い香りをいかした濃いめの出汁をとりたい時におすすめです。
削ってふりかけのように使うのにも適しています。
スーパーなどで販売されている削り節の多くは、この荒節を削ったものです。
私たちにとって最もポピュラーな削り節で、「花かつお」とも呼ばれています。

枯節・本枯節
枯節(かれぶし)
荒節の表面の黒いタール部分を削り落としたものを「裸節(はだかぶし)」と呼び、これにカビをつけて熟成させたものが「枯節」です。
カビが成長するときにゆっくりと水分が抜け、脂肪分が分解されます。
荒節からさらに旨みが凝集した、上品でまろやかな風味が特徴です。
出汁にすると雑味が少なくすっきりとした中にも奥行きがある風味で、お吸い物などに適しています。
また、削るとふんわりと柔らかい口溶けです。
本枯節(ほんがれぶし)
カビ付けと天日干しをくり返し、さらに熟成させたものが「本枯節」です。
節どうしを叩き合わせるとカーンと澄んだ音がするくらい堅く、出来上がるまでに最低でも半年以上の月日がかかります。
手間と時間をかけて仕上げられる最高級のかつお節です。
いかがでしたでしょうか?
五十嵐鰹節では、荒節と本枯節がセットになった「かつお節食べ比べセット」も販売しています。
かつお節ができるまでを想像しながら、その風味の変化をぜひ感じてみてください。