五十嵐鰹節が伝えたいこと
商品開発担当・加藤のよもやま話
【だしのうま味】 ②かつおだし
②かつおだし
和風だしの代表格といえば昆布とかつお節。
かつおだしのうま味といえば、核酸の仲間の一つの『イノシン酸』と言われます。
ところが昆布だしと同じく、この「イノシン酸」を水に溶かして舐めてみても「かつおだしの味とは違う」ということになります。
昆布だしの味には3つの成分が関わっていますが、かつおだしはもっと複雑です。
まず、味の面ではイノシン酸の他に数種類のアミノ酸やミネラル成分等が関わって、あのうま味とコク、さらには酸味(しまり感)となっています。
つぎに、かつおだしの場合には香りが大切となります。
香りは、①かつおそのものからの肉質的な香り、②焙乾工程からの燻製の香り、③カビ付け工程からのカビがつくりだしたまろやかな香り(枯節の場合)からなり、数100種の成分が関与しているといわれます。
かつおだしの成分は、昆布だしとは違って高温で水に溶け出す成分も多いので、料理でかつおだしを取る際には、微沸騰で数分の時間を掛けるのです。
次回は、③うま味の相乗効果についてお話しします。